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Web版のみを運用する場合

概要

Web版のみでシンプルに運用する場合のデータベース管理方法を紹介します。
本ページの構成は以下のとおりです。

  1. データベースの新規作成
    1. アプリケーションのみインストール済みで、後からデータベースを作成する
    2. 評価時のデータをリセットし、データベースを作り直す
  2. データベースのバックアップ
  3. データベースのバックアップ(スケジュール実行)
  4. データベースの復元
  5. データベースの削除

1. データベースの新規作成

TimeTracker NXで使用するデータは、データベース管理システム(Microsoft SQL Server)の中にある「データベース」という単位の「箱」の中に格納されます。TimeTracker NXの運用においては、まずこの「箱」(データベース)を作成する必要があります。

データベースを新規に作成する場合、以下の2つのケースがあります。状況にあったケースの手順を実施してください。

  1. TimeTracker NXのインストールのみ実施した状態
    TimeTracker NXのインストールのみ実施し、TimeTracker NX セットアップウィザードを実行していない状態です。
    TimeTracker NXのインストールのみ実施した状態では、データベースが作成されているものの、まだ運用できる状態ではありません。運用できる状態にするための手順を「1-1. TimeTracker NXのインストールのみ実施した状態」で紹介します。
  2. 今まで利用したデータベースが存在する状態
    評価や試行で使用したデータベースが残っており、本運用前にデータベースをリセットする場合の状態です。
    この場合は、データベースを削除して、新規に作成する必要があります。このための手順を「1-2. 利用中のデータベースが存在する場合」で紹介します。

1-1. TimeTracker NXのインストールのみ実施した状態

既にデータベース自体は存在するため、TimeTracker NX セットアップウィザードを実行するだけです。
この場合の詳細な手順は以下になります。

  1. デスクトップにあるショートカット「TimeTracker NX セットアップウィザード」をダブルクリックする。
    ショートカットがない場合は、スタートメニューから[TimeTracker NX]‐[TimeTracker NX セットアップウィザード]を実行する。
  2. 画面上の指示に従い、データベースを運用できる状態にする。

1-2. 利用中のデータベースが存在する場合

不要となったデータベースを削除して、新しいデータベースをはじめから作成する必要があります。
TimeTracker NXでは、インストール時にデータベースを作成するため、新しいデータベースを作成するには、TimeTracker NXの再インストールが必要となります。

現在のデータベースを削除する手順については、「5. データベースの削除」の手順を確認し、実施してください。
TimeTracker NXの再インストールは以下のセットアップガイドを確認して操作してください。

  1. TimeTracker NXをアンインストールする
    セットアップガイド‐「Web版アンインストール
  2. TimeTracker NXをインストールする
    セットアップガイド‐「TimeTracker NXをインストールする

以上で、新しいデータベースを作成することができました。

2. データベースのバックアップ

サーバーマシンの障害やトラブルに備え、データベース上のデータを定期的にバックアップすることをおすすめします。
バックアップされたデータがあれば、仮にサーバーマシンの障害が発生してデータが失われても、バックアップした時点のデータに戻すことができます。

Note

<ご注意ください>
データベースをバックアップする際は、「システムを安全に停止する」でご紹介している方法で TimeTracker NX を停止させてください。
TimeTracker NXはサーバー上で常に動作しており、動作中に停止するとデータベースに不整合が発生する可能性があります。

以下にご紹介するページで TimeTracker NX の停止とバックアップ、再開までを自動で実施するバッチファイルをご紹介しておりますのでご活用ください。
TimeTracker NX を自動で停止し、DBをバックアップする方法

データベースをバックアップするための手順は以下のとおりです。
ここでは、シンプルかつ一般的な手順を紹介しています。
SQL Serverでは設定をカスタマイズしてさまざまな形でのバックアップが可能ですが、その詳細について本ガイドでは扱いません。

  1. SQL Server Management Studioを起動し、TimeTracker NX用のデータベースに接続する。
    SQL Serverのインストール時に指定した管理者ユーザーの情報を指定してログインします。
  2. 画面左の[オブジェクトエクスプローラー]のツリーを開き、[データベース]‐[(TimeTracker NX用のデータベース名)]を選択する。
    既定のデータベース名は「TimeTrackerNX」です。

    using_web_05.png

  3. データベース名を選択した状態で右クリックする。

  4. 表示されたメニューから[タスク]‐[バックアップ]を実行する。

    using_web_03.png

  5. [データベースのバックアップ]ダイアログの画面左上「ページの選択」で[全般]を選択する。

  6. 各項目について以下のように設定する。

    項目 設定内容
    データベース (TimeTracker NX用のデータベース名)
    バックアップの種類 完全
    バックアップコンポーネント データベース
    バックアップ先 ディスク

    Note

    「バックアップ先」の下に、バックアップ実行後に生成されるファイル名が表示されています。
    表示されていない場合は、[追加]ボタンをクリックしてファイル名を指定します。
    変更する場合は、[削除]ボタンをクリックしていったん削除してから、あらためて追加します。

    [全般]以外の画面の設定は、既定の状態から特に変更する必要はありません。
    設定内容をご存知の場合は、必要に応じて変更します。

  7. [OK]ボタンをクリックしてバックアップを実行する。
    手順6で指定したバックアップ先に、バックアップファイルが生成されます。

    using_web_09.png

以上で、バックアップの処理が完了しました。

補足

SQL Serverと同一のサーバーマシン上にバックアップファイルを生成した場合、別のサーバーにファイルを移動しておくことをおすすめします。
万が一サーバーマシンに障害が発生した場合、バックアップファイルも失われてしまうことを避けるためです。

3. データベースのバックアップ(スケジュール実行)

バックアップはその都度実行するだけでなく、スケジュールを設定して定期的に自動実行させることも可能です。
ここでは、そのための設定手順について紹介します。
この設定でバックアップを実行するためには、以下の2つのサービスが起動している必要があります。

  • SQL Server Agent
  • SQL Server Integration Service

また、無償版のSQL Server Expressをお使いの場合は、バックアップのスケジュール実行ができません。ご了承ください。

  1. SQL Server Management Studioを起動し、[管理]‐[メンテナンスプラン]を右クリックする。
  2. 表示されるメニューから[メンテナンスプラン ウィザード]を選択する。

    using_web_07.png

  3. [SQL Server メンテナンスプラン ウィザード]ダイアログで[次へ]をクリックする。

  4. [プランのプロパティを選択]にて、プランの[名前]と[スケジュール]を定義する。
    [スケジュール]の定義は、[変更]ボタンをクリックして表示される[ジョブスケジュールのプロパティ]画面で定義します。

    using_web_11.png

  5. [メンテナンス タスクの選択]で[データベースのバックアップ(完全)]を選択し、[次へ]をクリックする。

  6. [メンテナンス タスクの順序を選択]が表示されるので、そのまま[次へ]をクリックします。
  7. [データベースのバックアップ(完全)タスクの定義]にて、[データベース]で対象となるデータベースを指定し[次へ]ボタンをクリックする。

    using_web_08.png

    [バックアップ先]などのオプション設定は必要に応じて実施してください。

  8. [レポート オプションの選択]で、[次へ]をクリックします。

  9. [ウィザードの完了]で、設定した情報に誤りがないことを確認し、[完了]をクリックします。
  10. [メンテナンス プラン ウィザードの進行状況]がすべて成功したことを確認し、[閉じる]をクリックします。

    using_web_12.png

これで定期バックアップの設定は完了しました。
手順4で指定したスケジュールに基づいてバックアップファイルが出力されます。

4. データベースの復元

「データベースに障害が発生した」「重要なデータを間違って削除してしまった」等の場合、バックアップしたファイルを復元することで、バックアップした時点のデータの状態に戻すことができます。
そのための手順を紹介します。

  1. SQL Server Management Studioを起動し、TimeTracker NX用のデータベースに接続する。
    SQL Serverのインストール時に指定した管理者ユーザーの情報を指定してログインします。
  2. 画面左の[オブジェクトエクスプローラー]のツリーを開き、[データベース]‐[(TimeTracker NX用のデータベース名)]を選択する。
    既定のデータベース名は「TimeTrackerNX」です。
  3. データベース名を選択した状態で右クリックする。
  4. 表示されたメニューから[タスク]‐[復元]‐[データベース]を実行する。

    using_web_04.png

  5. [データベースの復元]ダイアログの画面左上「ページの選択」で[全般]を選択する。

  6. [ソース]の[デバイス]を選択し、テキストボックス右側の[...]ボタンをクリックする。
    [バックアップ デバイスの選択]ダイアログが表示されます。
  7. [バックアップ メディアの種類]で「ファイル」を選択する。
  8. [バックアップ メディア]の[追加]ボタンをクリックし、バックアップファイルを選択する。
  9. [OK]ボタンをクリックし、ダイアログを閉じる。
  10. 選択したファイルの情報が[復元するバックアップ セットの選択]に表示されていることを確認し、チェックボックスにチェックを入れる。

    using_web_06.png

  11. [OK]ボタンをクリックしてデータベースを復元する。
    復元が完了すると、手順8で選択したバックアップファイルの状態でTimeTracker NXの運用を再開できます。

    using_web_10.png

    Note

    バックアップしたDBが以下の場合、本処理に失敗する可能性があります。
     ● バックアップ前後のDB名が異なる場合
     ● DBをバックアップしたファイルに履歴情報が残っている場合
    この場合は手順10に戻りオプション画面から「既存のデータベースを上書きする」にチェックを入れてください。

これで、バックアップしたデータの復元が完了しました。

5. データベースの削除

TimeTracker NXの利用を終了し今後は使用しない場合、あるいは評価版の利用を終了し、今後は別サーバーで運用する場合などは、使用していたデータベースを削除します。
データベースを削除するための手順は以下のとおりです。

  • 削除したデータはこの一切使用することができません。
    必要なデータがある場合はデータを個別に退避しておくか、バックアップを実行しておくことをおすすめします。

  • SQL Server Management Studioを起動し、TimeTracker NX用のデータベースに接続する。
    SQL Serverのインストール時に指定した管理者ユーザーの情報を指定してログインします。

  • 画面左の[オブジェクトエクスプローラー]のツリーを開き、
    [データベース]‐[(TimeTracker NX用のデータベース名)]を選択する。
    既定のデータベース名は「TimeTrackerNX」です。
  • データベース名を選択した状態で右クリックする。
  • 表示されたメニューから[削除]を実行する。

    using_web_13.png

  • [オブジェクトの削除]ダイアログ上に選択したデータベースが表示されていることを確認し、[OK]ボタンをクリックする。

  • Redisクライアントを起動する。
    Redisクライアントはデフォルトでは以下の場所にあります。
    C:\ProgramFiles\Redis\redis-cli.exe
  • 表示されるコンソール画面で以下のコマンドを実行します。
    flushall
    Redisを他のアプリケーションと共用している場合は、TimeTracker NXのインストール時に設定したRedis番号を使用して、以下2つのコマンドを実行します。
    select (Redis番号)
    flushdb
  • コンソール画面を閉じます。

これで、データベースの削除が完了しました。